浅野達也（あさの・ たつや）株式会社箔一 代表取締役社長です。
「金沢箔」という地域ブランドを現代生活に根付かせることを使命とする経営者で、
必要ではなく人物像に立って戻ると、伝統と進歩を両輪に据え、
金箔を「工芸材料」から「生活文化」まで拡張することに徹底してこだわり、戦略志向かつ現場感覚の強いトップだと言えます。
浅野社長が繰り返し語るキーワードは「継承」と「革新」であり、金沢箔の長い歴史を守りつつ、
現代の暮らしに即した新しい価値を生み出すことを企業の存在意義として受け止めています。
伝統技法を用いた工芸品だけでなく、食料品・化粧品・インテリアなど日常使いのプロダクト、
金箔を特別な「ハレ」だけでなく日常の「ケ」にも浸透させることを目指している点が特徴です。
浅野社長は「良い会社」とは「良い商品を作り、お客様に心から喜んで、ありがとうと言える会社」であると定義し、
ものづくりの品質と独自性を軸としたブランドづくりを重視しています。
日常生活では、休日に料理や家具づくりを楽しむなど、ものづくりが生活と地続きになっている点も印象的で、
工学的な視点から空間づくりや見せ方にも強い関心を持ち、ものを置かないミニマルな住まい方を大切にするなど、
美意識と合理性を併せ持つライフスタイルが、箔一のプロダクトや店舗空間づくりにも反映されていると言えます。
浅野達也（あさの・ たつや）社長の経歴
役職：株式会社箔一 代表取締役社長
誕生：1968年生まれ
出身地：石川県金沢市
出身高校：金沢桜丘高等学校
出身大学： 法政大学工学部 機械工学科
出身大学：米・ワシントン州立大学国際経営学科
HP：https://www.hakuichi.co.jp/
Facebook：
インスタグラム：tatsuya__asano
1994年、ワシントン州立大学経営学部国際経済学科を卒業。
1995年箔一に入社。
2009年5月に社長に就任。
『石川県伝統産業青年会議』会長。
『公益社団法人 金沢法人会』青年部会の会長。
2012年、「経済産業大臣表彰」奨励賞を受賞。
「金沢箔」という地域ブランドを築き上げた創業者の想いを引き継ぎ、さらに「金沢箔」の新しい価値を創り続けている。
造形美の高さも勿論だけど、日本伝統工芸である西陣織(細尾株式会社)とプラチナ箔(箔一)がコーディネートされたこのインテリア、圧巻の一言 pic.twitter.com/ojCdceNDld
— うるばりん (@nRKU26Gm0TV93kA) September 14, 2024
株式会社箔一の今後のビジョンと成長戦略は！
株式会社箔一の今後のビジョンは、「金沢箔の継承と革新箔生活文化情報を世界に発信し、
地域社会と顧客の夢の創造に貢献する」企業理念を基盤に、創業50周年を迎えた51年目から新たな歴史を築くことです。
代表取締役社長の浅野達也氏は、このビジョンを「行動」「火種」「創造」「チーム」の４つのキーワードで現し、
伝統を守りつつ現代のライフスタイルに金箔を溶け込ませ、世界的なブランドとして拡大させることを目指しています。
箔一の成長戦略は、継続生産体制を強みに年間100種の新商品開発を継続し、
金箔の用途を工芸品から食品、化粧品、建築材まで多角化させる点にあります。
食用金箔の供給量を3倍に高め工場拡張や耐久性向上技術の開発を進め、多様な日常プロダクトを繰り返します。
化粧品事業では「きちんとごコスメ」を超えた明確なコンセプトでリニューアルし、海外で通用するプレミアムブランドを確立。
「NO言わずに助言」をモットーに、社員の挑戦を支えるチーム体制を構築し、産学連携や文化財保全で地域貢献を拡大します。
コロナ禍でも開発を止めず、デザイン・技術力を磨いて長期顧客価値を創造、世界発信を強化。
これらの戦略により、箔一は衰退リスクのある伝統産業を「生きた文化」として次世代に継承し、持続成長を実現する方針です。
いのち球
金箔装飾･製造の株式会社箔一(石川県)
リサイクル金属回収再資源化ミナミ金属株式会社(石川県)共同製作
伝統工芸×サステナビリティ
いのちめぐる冒険(アニメ監督河森正治氏プロデュース)のシンボル
VR や映像で宇宙や細胞の内部を旅する体験#関西の石川県#なんとなく万博の写真をあげる pic.twitter.com/tQTYm6Rn1o— グッド (@goodmachibura) November 20, 2025
海外展開を強化する具体的な市場と戦略は！
株式会社箔一の海外展開強化は、主に化粧品事業「KINKA（金華）」を軸として、
アジア圏（特に中華圏）を基盤に中東・欧州市場へ拡大する戦略です。
金箔の「日本製」の信頼性を協議し、伝統工芸とグローバルライフスタイルに融合させることで、
プレミアムブランドとしてのポジショニングを図っています。
対象市場
アジア圏（中華圏中心） : 化粧品販売の主力市場で、「MADE IN JAPAN」により売上を伸ばしており、中期ビジョンの基盤。
中東（ドバイなど） : Beautyworld Middle East 2016出展を記念して化粧品事業を拡大し、商業都市ドバイを足がかりに地域進出を推進します。
欧州（フランス・イタリア） : 建設・インテリア分野で伝統ブランド向けに金箔施工を提供し、ワイングラスメーカー「リーデル」とのコラボで高級消費財市場を開拓。
具体的な戦略
箔一は一貫生産体制とOEM実績を武器に、海外企業からの提案を積極的に受注し、
日本文化の「心・センス」を金箔で世界に発信し、化粧品では「LUNAU」ブランドを黒点の高級ラインで差別化し、
アジアを超えたグローバル展開を前提としたVI・パッケージングを強化、食品・工芸品も含めて多角化を図っています。
産業観光施設「金沢箔ものづくりセンター」の構築で、海外企業・学校向けに金沢箔の魅力をPRし、
長期的な信頼構築と人材育成を並行して推進します。
