「父の日」は、1909年、アメリカ・ワシントン州・スポーケンに住む、ソノラ・スマート・ドットという女性が、
自分を男手ひとつで育ててくれた父親を称えるため、教会の牧師にお願いして、父親の誕生日である6月に、礼拝をしてもらったことがきっかけと、言われています。
父ウイリアムスは彼女が幼いころ、南北戦争で招集され、彼女を含む6人の子供たちは母親が育てることとなりました。
ところが、母親はウイリアムスが復員後、まもなく、過労がもとでなくなりました。
以来男手ひとつで育てられましたが、ウイリアムスも子供達が皆成人するのを待つようにして亡くなりました。
最初の「父の日」の祝典は1910年6月19日にスポーケンで行われました。
その後、1966年、アメリカ合衆国第36代大統領、リンドン・ジョンソンは「父の日」を称賛する大統領告示を発し、6月の第3日曜日を「父の日」に定めました。
アメリカでは、正式な国の記念日に制定されています。
ちなみに、母の日が赤いカーネーションなのに対して、「父の日」の花はバラです。
ソノラ・スマート・ドッドが「父の日」に、父の墓前に白いバラを供えたからだと言われています。
「父の日」にはそれだけの歴史があるため、色々な国でその意思を尊重しつつ、その国に合った「父の日」が行われています。 今回はそれらを見てみましょう。
海外の父の日はいつ?
1月: セルビアでは、1月6日が「父の日」です。
2月: ロシアでは、2月23日が「祖国防衛の日」とされ、軍人・退役軍人に感謝するほかに、父親・夫・男性に感謝する日とされています。
3月: イタリア、スペインなどカトリック系の10ヶ国が、3月19日聖ヨセフの日を「父の日」としています。
4月: 該当する国はありません。 ただし、ドイツの昇天日が4月に合致することがあり、その時はドイツが該当します。
5月: ルーマニア、トンガ、韓国。 韓国では5月8日ですが、この日は父親だけでなく母親にも感謝をする「両親の日」なのです。 儒教思想が根強い韓国では、両親を敬う気持ちの方が重んじられます。
6月: ドイツでは、国の休日である昇天日(復活祭の39日後の木曜日で、早ければ4月30日、遅ければ6月2日)が「父の日」でもあります。
男の日とか、紳士の日とも呼ばれます。 この日はお父さんたちが友人同士で集まって思い切り羽を伸ばす日です。 この日だけは家を離れ、外で酒を飲んで盛り上がる日と言えます。
そして本来の、6月の第3日曜日は、アメリカ、カナダ、中国、日本、イギリス、フランス等々28国です。
その他に、6月の第1日曜日に行うのは、スイス、リトアニア。 6月5日がデンマーク。
6月第2日曜日はオーストリア、ベルギー。
6月17日はエルサルバドル、パキスタン、グアテマラなど。
6月23日がポーランド、ニカラグアです。
7月: 7月第2日曜日ウルグアイ、7月最終日曜日ドミニカ共和国などです。
8月: 台湾の「父の日」(父親節)は8月8日です。 中国語で父親は「パパ」と発音します。 この「8.8」の発音が似ていることに由来しています。
その他に、8月の第2日曜日が、ブラジルとサモア。 母の日の3ヶ月後の8月の第2日曜日が「父の日」とされています。
9月: 第1日曜日がオーストラリア、ニュージーランド。 第2日曜日がラトビアです。
10月: 第1日曜日がルクセンブルグの「父の日」です。
11月: 第2日曜日がフィンランド、ノルウェー、アイスランド、スウエーデン、エストニアなどが「父の日」となっています。
12月: タイが12月5日、ブルガリアが12月26日です。
まとめ
「父の日」の日にちは異なっているものの、世界の「父の日」に共通するのは、やっぱり、「お父さんを敬い、その苦労をねぎらう日」であることです。
普段、なかなか言えない気持ちをお花やプレゼントを贈って、伝えるのもいかがですか?
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