7月10日納豆の日たかが納豆、されど納豆。
今回のテーマは糸引き納豆ですが、ちょっと『納豆とは・・・』について、ちょっと横道にそれて、触れておきたいと思います。
まず、納豆という呼び名です。
これは、神棚に備えた煮豆にしめ縄の端っこが偶然ふれて、稲わらに住みついていた納豆菌が繁殖して豆が糸を引いた。
食べたら美味しかったので、授けてくれた神様に感謝し、神に納めた豆ということで『納豆』と呼んだそうです。
納豆には大きく分けると、三つの種類があります。
1.甘納豆、2.糸引き納豆、3.寺納豆です。
寺納豆は別名、塩辛納豆とも呼ばれますし、大徳寺納豆、浜納豆などともよばれます。
今回はこの中の2と3、糸引き納豆と寺納豆。
つまり塩辛納豆についてご紹介します、一説によれば納豆は弥生時代からあるというくらい、奥深いものですから・・・
一般的に納豆と言われる糸引き納豆の種類は?
糸引き納豆は、「丸大豆納豆」と「挽き割り納豆」に大別され、丸大豆納豆は「大粒」・「中粒」・「小粒」に細分されます。
その製法は粒の大きさに関わらず、大豆を丸ごと煮て納豆菌で発酵させた一番ポピュラーな納豆です。
豆の種類としては、大豆の他に“黒豆”あるいは“青豆”を使ったものもあるそうです。
挽き割り納豆は大豆を炒って荒く砕き、表皮を取り除いてから煮るのが特徴です。
青森、秋田、岩手などでは江戸時代以前から作られていたようです。
干し納豆・五斗納豆・ドライ納豆とは?
干し納豆、五斗納豆、ドライ納豆。
いずれも、糸引き納豆に分類されます。
干し納豆ですが、その作り方は大まかに二つあります。
それが、塩をまぶして干す方法と、ぬめり取りをして干す方法です。
ぬめりを取ると臭いが若干抑えられるといわれています。
一つ目は塩をまぶす方法で、市販の糸引き納豆“1”パックに対して、塩1~2gを入れて皿やざるに移し、虫よけ網などをかぶせ天日に干します。
理想は冬の天気が良い乾燥した空気で3日~1週間くらいを目安に干せば完成です。
この時1日1回は納豆をかき混ぜ、まんべんなく空気に触れさせることが大切です。
二つ目はぬめり取りして干す方法です。
ボウルに納豆を入れ、納豆のぬめりがなくなるくらいまで4~5回、水を変えながら洗います。
尚、完全にぬめりを取ることは不可能なので、軽く残っていても問題ありません。
この後、よく水けをきって塩をまぶします、塩の量は同様です。
最後にざるやキッチンペーパーに納豆を広げ、天日干しします。
1日1回はよくかき混ぜ4日~1週間くらいを目安に干せば完成です。
お気付きでしょうか? この干し納豆を、油で揚げた納豆の加工品が「ドライ納豆」です。
五斗納豆とは、山形県米沢地方で古くから作られる納豆の加工食品です。
引き割り納豆に米麹、塩、昆布などを加え、発酵・熟成させたものです。
五斗も入る樽(たる)で作ったためとか、大豆一石に米麹五斗、塩五斗を使うことから、この名が付いたといわれます。
糸引納豆と塩辛納豆の違いは?
糸引き納豆は、白大豆を煮てから納豆菌を繁殖させて作りますが、
塩辛納豆は麹菌繁殖させた煮大豆を塩水に3~4ヶ月漬け込んで発行を促進させると、大豆のたんぱく質は麹菌によってアミノ酸に転化されます。
塩辛納豆は外観は黒く、溜まり醤油や八丁味噌の風味に似ており、臭いは糸引き納豆とは明らかに異なるそうです。
この違いは発酵させる微生物が異なるためで、糸引き納豆も塩辛納豆も呼称に『納豆』の語句が入っていますが、この二つは全く異なる大豆発酵食品といえます。
まとめ
日本は豆と言えば大豆。
大豆は煮ても特有の臭いがあるし、消化も良くないので、腹にガスがたまり「~~?」となり、周りが大迷惑。
それを解消したのが『納豆』。
だから、弥生時代からあるんですね?
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