「冷やし中華はじめました」 店主の味わい深い手書きの文字というのがどことなく季節感をにおわせつつ、夏の限定メニュー登場を知らせるこの張り紙。
ジャパニーズにとっては、夏の風物詩といっても過言でないですね。
おまけに、芸人AMEMIYAの持ち歌「冷やし中華はじめました」などという、
訳のわからない歌詞の唄迄、出るに至っては、どうとらえればよいのでしょうか?
冷やし中華の伝統は、今後も守られてゆくのでしょうか?・・・
ということで、今回は「冷やし中華はじめました」にまつわる、いろいろな疑問について考えてゆきましょう!?
冷やし中華はじめましたは伝統?
「冷やし中華はじめました」は伝統か?
この問いに答えを出すのは大変難しいが、中々興味深い調査が発表されていたので、それを参考にしますと、
たしかに、この頃から夏の終わりにかけて『冷やし中華』の文字を掲げる店舗は多いものの、
「冷やし中華はじめました」とフルセンテンスで書かれた張り紙などは意外に少ないということです。
この資料の著者が調査した結果では
□「冷やし中華」の文字のみのポスター(青)が、一番多く、
□「冷やし中華」の文字と、価格の入ったポスター(青or 黄)がそれに続き、
□「夏こそさっぱり 冷やし中華」だとか、異なるフレーズとしては、「元気モリモリ」とか、「夏の味覚」、「夏限定メニュー」とは謳っているが、「はじめました」の文字はない。
□「冷やし」のみとか「冷やしラーメン」などというもの。
結局、ポツポツと手書きやポスターで「冷やし中華はじめました」の表示はあるものの、それが伝統とは言えないんでしょうね!?
もはや、ノスタルジーの世界にしか存在しないのでしょう。
この筆者は某所で手書きで張り紙の「冷やし中華はじめました」をみて、豪く(えらく)感銘を受けていました。
伝統などとは言えないんでしょうね。
冷やし「中華」なのに日本起源?
「冷やし中華」とは茹でた中華麺を冷水で『シメ』、その上に野菜、チャーシューかハム、錦糸卵などの色とりどりの具材を乗せ、冷たいかけ汁をかけて食べる、夏の麺料理です。
日本では昭和初期から知られているようです。
中国の涼麺(リャンメン)または、涼拌麺(リャンパンメン)がルーツという人が若干名いるが、
中華圏では、麺は『シメ』るのではなく、単に風を当てて冷ます(さます)だけなので、ペタペタ麺同士がくっ付き合っている。
しかも、具材は茹で鶏とキューリの千切りを載せ、これに花生醤(ファーシュンジャン:ピーナッツ醤油)
または芝麻醤(チーマージャン:すりごま醤油)を掛けた麺料理で、味も作り方も全く異なるため、「冷やし中華」は明らかに、日本発祥の麺料理である。
なお、「冷やし中華」の発祥地とされる店舗は、二つあるとのことで、一つは東京都千代田区神田神保町の『揚子江菜館』、もう一つは宮城県仙台市青葉区錦町の『龍亭』だそうです。
冷やし中華のマヨネーズ論争とは?
マヨネーズ論争とは、『冷やし中華にマヨネーズ?ありえない!』(ありえない派)と『冷やし中華にマヨネーズ?当然ありでしょ!』(マヨネーズ派)の論争です。
この「ありえない派」の牙城は、北海道と北九州地区。
「マヨネーズ派」は、甲信越、東海、東北地方が主流で、特に三重県民は、マヨネーズ?当然でしょ!でした。
冷やし中華にマヨネーズの起源は、ラーメンチェーン店の「寿がきや」といわれており、ほとんどの地域がその勢力圏内のようです。
ただし、意外だったのは、関東・関西圏では「マヨネーズ派」と「ありえない派」が半々レベルで、混在していることでした。
まとめ
某著名人の話ですが、 あるホテルの超高級中華料理店で、アワビ、フカヒレ、金華ハムなど高級食材の、
一杯3万円の冷やし中華を食べたそうですが、もはや一口数全円です。
で、思ったそうですが死ぬ前に食べる、最後の一杯は、シンプルな冷やし中華が最高だ!と言っていました。
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