時代がどのように変わっても、「お中元」の風習は今も相変わらず受け継がれています。
なぜならば、お中元の本来の目的は「日頃のお世話に対する感謝の気持ち」の表れだからです。
現代では郵便や宅配といった便利なサービスがあるので昔のように、お中元を手渡しすることは少なくなりましたが、本来は手渡しするのが理想です。
とはいえ、訪問するとなると、どのような服装で何時頃訪問するのがよいのか、挨拶はどのような言葉を掛ければよいのか、
品物の包み方や渡し方などなど、分からないことが多くて躊躇してしまう方も多いのでは?
そこで今回は、「お中元」を手渡しする際のマナーなどについてご紹介したいと思います。
お中元マナー持参時の注意は?
まずは、お中元の持参するときの注意です。
通常、店頭で品物を購入したとき、品物に包装紙、「熨斗紙(のしがみ)」をかけ必要事項を記入して、紙袋に入れて渡してもらいます。
その場合は、お店側に紙袋をもう一枚求めてください。
つまり品物の入った紙袋は持参用です。
そうすれば、紙袋に汚れがついたり、シワが入っても訪問先にお渡しする直前に、新しい紙袋に変えられます。
注意点の二つ目は、お届け先を訪問する際には、事前に「電話やメールなどでお相手の都合のよい時間帯を確認しておく必要があります。
一般的には、昼・夜の食事時を把持した時間、午前ならば
10時~11時、午後ならば14時~16時といわれています。
相手の都合によっては、予想外の時間帯を求められることがあるかもしれませんが可能な限り、お相手に合わせるように努力しましょう。
注意点の三つ目は、先方宅のどこで手渡しすればよいでようか?
相手に気を使わせない様に心配りをすることが大切です、 基本的には、玄関先で手渡しするようにして、ご挨拶も含め手短に済ませましょう。
お中元マナー持参時の挨拶は?
「お中元」と言う事で、どうしても構えてしまいがちですが言うべきことは二つ。
お世話になっている感謝の気持ちと、お中元を持参したことです。
ただし、お相手に対して「お中元」という言葉を言うと改まり過ぎて違和感があるので『夏のご挨拶』という言葉がきれいな話し方に通じます。
いつも○○がお世話になりありがとうございます。
ほんの、気持ちばかりの品物ですが、夏のご挨拶でお持ちしました。 お納めください。
今後ともよろしくお願いいたします。
お暑いので、◎◎様もお体お大切になさってください。 こんな感じでしょうか。
正式には風呂敷が良い?
最近は、紙袋のまま持っていく人が増えてきましたが、本来、贈り物をお相手のお宅に持参する時は『風呂敷(ふろしき)』で包むのが正式です。
とくに最も格式の高い包み方が、結び目を作らない“平包(ひらつつみ)”だそうです。
ただし、『風呂敷』に包んでのご持参は、お相手も玄関先ではあまりにも失礼と思われることが多々ありますので、
それを使いこなせる位に、お作法に通じていないと、けっこう大変ではないでしょうか?
紙袋の場合の渡し方は?
お中元を手渡しする際には、紙袋から贈り物を取り出し、「熨斗(のし)の表書き」が相手側から正しく読める方向にもって、両手で渡します。
紙袋はお相手に贈り物を渡した後、手早くたたみます。
原則、たたんだ袋は持ち帰ります。
もし部屋に通された場合であっても同じような手順で渡しますが、和室の場合は贈り物に両手を添えて、畳の上を滑らせるようにして手渡しします。
また、上座に座るように促された場合は、贈り物は下座にいる間に手渡し、その後、上座に移動するようにしましょう。
まとめ
贈り物をする際の大前提は、相手が貰ってうれしいもの、逆に困るものをあらかじめ把握しておくことです。
「辛党に甘いもの」などというのは、貰っても困るだけ。
日頃のやりとりで、好みや生活習慣を窺い知る(うかがいしる)事ができますから、普段から相手に関心を持ち情報収集するのが必要ですね。
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