6月6日は「かえるの日」です。
かえるの鳴き声「けろ(6)けろ(6)」の語呂合わせが由来のようです。
子供のころはよく「かえる」と遊んだものです。
でも、アマガエルは、たいてい庭や道端の茂みの葉っぱの上に、ちいさく鎮座(ちんざ)しているという記憶しかありません。
たまに、「ケロケロッケロケロッ♪・・・」と鳴くのを聞いたことがあります。
「カエルが鳴くと雨が降る」と昔はいっていました。
お百姓さんにとって、雨はお米を育てるのにたいせつ、だからイジメちゃいけないよ!と、近所のお年寄りにいわれた記憶があります。
6月といえば本格的に雨のシーズン、今回はこの「カエルが鳴くと雨が降る」という俗説についてご紹介したいと思います。
アマガエルが鳴くと本当に雨が降るのでしょうか?
二ホンアマガエルは雨が降る前に「ケッケッケッケッ・・・」と鳴くことがあります。
ところで、なぜ鳴くかというと、雨が降るには低気圧域に入る訳ですから、この気圧の変化を感ずることで、泣き出すという理由がひとつ。
もう一つは、カエルの皮膚呼吸に関係があると言われている点です。
カエルは全呼吸量の30~50%が皮膚呼吸です。
そのため、雨が近づいてくると、湿度が高くなり皮膚呼吸が楽になってきます。
皮膚呼吸では皮膚から酸素を取り入れ体内から、二酸化炭素を排出することになりますが、
二酸化炭素はとくに、皮膚を透過しやすいため、ガス交換がうまく機能し、より活動的になり、泣き出すことが多いという見方です。
実際に調査された方によると、カエルが鳴かなかった翌日に雨の降った割合は11%。
それにくらべ、泣いた日の翌日に雨の降った割合は36%だったといいます。
レインコールとも言う?
カエルの卵おたまじゃくしは、水の中で育つので、雨はとても大切です。
ですから一般的なカエル、たとえばトノサマガエルなどは、繁殖期の夜に鳴くのが普通なのですが、
アマガエルは、「雨蛙(あまがえる)」の名の通り、雨が降りそうになると、昼間でも鳴きだすのが大きな特徴です。
この雨が降りそうなときの鳴き声は『雨鳴き(あまなき)』あるいは、『レインコール(Raincall)』などと呼ばれ、繁殖期とは違った声で鳴くようです。
天気が悪くなるときには、必ず鳴き始めて雨が降ることを知らせてくれるようです。
アマガエルはヘソ曲がりで雨に鳴く?
なぜアマガエルが、空の雲行きがあやしくなると鳴くようになったのかという民話です。
ヘソは無いけどヘソ曲がりなアマガエルの、ちょっぴり切ないお話です。
昔々、ある所にアマガエルの親子が住んでいました。
でも、子ガエルはとんでもないヘソ曲がりで、親の言いつけとは真逆のことばかりやっていました。
母ガエルは年を取って、いよいよ息を引き取るとき、くそヘソ曲がりな子ガエルを呼んで、こういいました。
「息子や、お前に最後の頼みがあります。
どうか、私のお墓は川端の低いところに粗末なものを作っておくれ」。
こう言っておけば、ヘソ曲がりな息子は、反対に丘の上に立派なお墓を作るに違いないと考えたのです。
そして母ガエルは次の日死んでしまいました。
ところが子ガエルは、この時になって反省し母の遺言には、いつものように逆らう気にはなりませんでした。
そこで、本当に川のそばの低い所に墓を建ててしまいました。
でも、こんな所にお墓を作っては、ちょっと雨が降ると、川の水かさが増し、墓は流されそうになります。
そこで心配した子ガエルは、雲行きが怪しくなると、ケロケロッ、ケロケロッ♪と鳴いて、「神様、どうかお母さんの墓を流さないでください」と神様にお願いするようになったと言う事です。
まとめ
雨が似合うアマガエルは、初夏から夏にかけての人気者です。
子供たちの格好のターゲットですが、先ほどの民話などを聞かせてあげれば、見方も変わってくるのでは?
そうそう、九州地方には、ヘソ曲がりの子どもを「ぎゃくぎゃくどんく(逆々蛙)」などといって戒める地方があります。
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