就職活動を楽しいと感じる人はあまりいないと思いますが、中には向上心ばかりが先行してしまってがんばりすぎてしまう人もいます。
日々しんどい思いを感じながらも、将来のためにやっていることだからと自分を納得させつつ、疲労を振り払って準備や面接をしている就活生はとても多いです。
頑張ることはとても大切ですし、そうした姿勢を否定するつもりは決してありませんが、
どうしても「しんどい」「つらい」という気持ちが大きくなったときには、何らかの対処法が必要になります。
そういうわけで、今回は就活がしんどい理由とそんな時に何をしたらいいのかについて具体的にご紹介していくので、
現在就活中だという人は自分が無理をしていないかよく考えてみてください。
どうしても就活がつらい?
そもそも、就活はどうしてしんどいものなのでしょうか。
それは真面目にやってもそうでなくても、身体的・精神的に疲れてしまうからというのが理由のひとつとして挙げられます。
特に、ここ数年は内定をいくつも取れる学生とひとつも取れない学生の二極化が目立ち、
内定が出ないことで「就活うつ」と言われる状態に陥ってしまうこともあるのです。
せっかく慣れないスーツを着て、悩みながらESを書き上げ、
書類選考や面接に挑んだのにどれも落ち続けると自分自身を社会から否定された気持ちになってしまいますよね。
どんな就活生でも必ず一度はこうした気持ちを抱いたことがあると思います。
しかも周囲の友人たちがどんどん内定をもらって安心した空気を醸し出しているのに、
自分だけが決まっていないとなるとどうしても比較してしまい、劣等感に苛まれたり、焦ってスケジュールを詰め込んでしまったりすることがあるのです。
就活がつらい理由として落選の次に挙げられるのが、その多忙さになります。
就活中は、自分で独自のスケジュールを把握しながら企業説明会や面接、セミナーなどに参加する必要があるのです。
そうした経験が多いほうが良いというわけではありませんが、企業に自分という存在を売り込むためには、会社説明会を数多くこなした方が安心でしょう。
人事担当者に顔を覚えてもらえる可能性もありますし、新社会人はそうした熱意を重視されることもあります。
しかし、あまりに余裕のないスケジュールを組んでしまうと、遅刻や欠席のリスクが高まるのと併せて、
疲労が蓄積されてしまうという悪循環を生み出してしまいかねません。
特に夏場や冬場のリクルートスーツは体温調節がしにくく、おまけに面接などで極度の緊張を強いられる毎日を送っていると、簡単に体調が崩れてしまうのです。
また、就活がしんどいと感じる場合に、バランスのよい食事や質のいい睡眠が取れていないということも考えられます。
中には就活に対してのモチベーションがないため、周囲に流されて面接を受けていることがつらいという人もいるかもしれません。
人間はやる気がなければ本気になれないですし、頑張ることそのものが苦痛になってしまいますよね。
それでも足並みがそろっていないと不安になるため、なんとか内定をもらおうと必死になっている就活生は意外といるでしょう。
ストレスを感じたときにそれが上手く発散できれば良いですが、溜め込んでしまって憂鬱な気持ちで毎日を過ごすのはよくありません。
ぜひそうしたときの対処法を知って乗り切ってください。
自分は自分、周りと比べるのをやめる!
ここからは就活がしんどいときの対処法をご紹介していきます。
就活が特に負担だと感じてしまうとき、他人と比べたり、温度差を感じたりしている人が多いです。
友人や家族から就活の状況を聞かれて無意識に攻撃的になってしまうこともありますよね。
そうした場合は、まず自分は自分、他人は他人という考え方を大事にしましょう。
こうしたことを言うと、わかっているのにどうしても比べてしまうという反論も出てくるかと思いますが、始まりはほんの些細なことでかまいません。
例えば、「面接が始まる30分前に余裕で到着できた」「説明会で担当者の方に笑顔で挨拶できた」といった日常の小さなことを自分でほめてみてください。
他人に話すと当たり前と言われるようなことでも、そうした日々の積み重ねが役に立つときが必ず来ます。
特に就活中は他人と比較して面接でうまくいかなかったり、内定をもらえなかったりして自己肯定感が低下しがちです。
そんなときこそ、自分自身を受け入れる心を大切に持つことで、モチベーションにもつながってきます。
真面目な人ほど「どうしてあの人は簡単にやっていることが自分にはできないのだろう」と深く考えてしまい、
どんどん気持ちが落ち込んで、最悪うつのような状態に陥ってしまうのです。
こんな時は文字にして書き出したり、一人でいるときにつぶやいてみたりすると、客観的に物事を捉えなおすことができます。
一言日記のように、そのときの感想を書いてみるのもおすすめです。
感想を後日見返し、自分へのアドバイスを優しく書いてみると、自分への肯定感を取り戻すことができるでしょう。
また、これまで受けてきた学校のテストや受験では、100点を取る、大学に受かる、など目標が明確でした。
しかし就活はそうした決まった流れにのるのではなく、それぞれが異なる道を辿りつつ、目的となるゴール地点を目指します。
大手の就活サイトや大学で開かれるキャリアガイダンスなどで聞かれた質問かもしれませんが、就活のゴールとはなんでしょうか。
具体的な答えは十人十色だと思いますが、ほとんどの人にあてはまるのは自分に企業に入社し、長く勤めることです。
ライフワークバランスが叫ばれる今の世の中、大手企業に就職したからといって自分の生活リズムと合わずに数ヶ月でやめてしまうこともあります。
就活時にはもちろん大企業や人気企業を目当てにしたり、内定を数多くもらうこと、さらに早いうちから内定を得ることが目標になりがちですが、それは単なる過程であってゴールではありません。
企業の職種や規模、社風といった様々な条件を見た上で、これから先何十年と勤めていける職場を選ぶに越したことはないはずです。
実際に、中小企業はその規模の小ささからアットホーム感のあるところも多く、
従業員一人ひとりを大切にしてくれるということで就活生にアピールしている場合もあります。
他人と比べることも無駄ではありませんが、それによって自分の気持ちが揺らいでしまうというときには、
今一度自分にとってのゴールがどこにあるのかを考え直してみるのもいいかもしれません。
友達や家族に弱音をはく!
就活がしんどいと感じるときには、周囲に悩みを相談することもできず、
また面接が上手くいかないときなどに自分は誰からも必要とされていないと孤独を感じる人がいます。
確かに就活において、ゴールというのは人それぞれであり、社会人として自分のことは自分でやるというのはすばらしいことです。
既に内定が決まっている友人や同じく多忙な日々を送っている友人に話を聞いてもらうことに引け目を感じる人もいるかもしれません。
しかし、周囲の人を頼ることも時には大切な就活の対処法となります。
家族というのはこれまで20数年に渡って自分をそばで支えてくれた貴重な大人です。
就活中で焦っている気持ちや将来に対する不安を聞いてもらうとすっきりするだけでなく、社会人としてのアドバイスももらえるときがあります。
実家で暮らしている人は就活期間の健康管理を親に任せてみると、崩れがちな食生活や時間管理などの面で安心できるため、おすすめです。
一人暮らしの人は面接前や面接後に電話で話を聞いてもらうと気持ちが落ち着くでしょう。
そうした私生活を充実させることで、就活に対しても意欲的に行動することができ、気持ちも上向きになります。
就活はあくまでも私生活の延長線にあるものです。
また、友人というのも大切な存在です。
周囲の人に頼る場合、悩みを解決してもらおうという考えから自分の不安を話し出す人もいますが、
無理に解決してもらおうという考えは改めたほうがいいと思います。
それは他人のためというより、もしその解決法が自分にあっていなくて、結局話す前よりがっかりしてしまったという場合もあるためです。
家族や友人に自分のしんどい気持ちを聞いてもらうだけでも十分気晴らしにはなりますし、いろいろな意見を聞くことで自分の視野も広がります。
大学のキャリアセンターに相談!
就活でしんどい思いをしているときには大学に設けられているキャリアセンターに相談するのもおすすめです。
キャリアセンターには専門の相談員や就職に対してのアドバイザー、担当職員が配属されており、
就活についての知識は学生よりもはるかに多く持っています。
自分一人で思い悩んでいると、行き詰まってしまい、どんな行動にも無気力になってしまうことがありますが、
そんなときでもキャリアセンターのスタッフは親身になって話を聞いてくれるでしょう。
キャリアセンターには就活に関するさまざまな情報、さらには書籍が集まってくるため、
内定がもらえない時は解決の糸口を見つけることができるかもしれません。
大学ごとによって実施している内容は異なりますが、大体の学校では自分で用意してきたESを添削してもらえたり、予約制で面接練習に付き合ってもらったりすることも可能です。
一人で情報を集めるのは限界がありますが、こうしたサービスを利用することでこれまで知らなかった企業の情報や間違っていた知識を発見することができます。
就活というのは内定をもらって終わりではありません。
そこから社会人として仕事をするうえでは仲間を作ることはとても重要なのです。
また、これはキャリアセンターでよく言われることですが、就活をするときに「この業界にしか行きたくない」と思って面接を受けている人はいないでしょうか。
マスコミや商社などの人気の業界で、さらに大企業などは一般企業と比べてもライバルが格段に多く、
その分内定の難易度も高くなります。世の中にはさまざまな仕事があり、
中には就活生にとっては知名度が低いけれど、業務体制は優れているというところもあるのです。
複数の業界の仕事を知ることができる機会というのは新卒で就職活動をしている時だけの特権になります。
明確に就職したい企業がある場合は別ですが、ただ有名で大きな会社に就職したいからと選択肢を自ら絞って就活している人は少しだけでも視野を広げてみると、
意外と優良企業は見つかるものです。会社の規模だけでなく、
休日は何日あるのか、利用できる制度はどうか、社内の雰囲気はいいか、従業員をたいせつにしてくれるところか、
など自分にあった条件を探してみるのもいい方法だと思います。
入社するだけで満足せず、その後も会社で長く勤めることができれば安心ですよね。
内定が決まらないと焦ってしまい、なんでもいいから受かったところに就職しがちですが、
せっかく入社したのに数ヶ月もたたずにやめてしまっては、就活のときに努力したことが無駄になってしまいます。
視野を広げたり、たまには自分の興味のなかった業界を調べてみると面白いかもしれませんね。
気分転換してみる
就活に対して「しんどい」「辛い」と考えて悩んでいる人は多いと思いますが、どうしようもないと考え、
冷静になれず余計なことに手を出したり、信憑性のない情報に踊らされてしまったりするときには、いったん就活を休むことも大切です。
無理に動き続けて身体的・精神的に支障が出るようになってしまっては、その後の人生にも影響しかねないほか、そもそもそのような状態で就活が上手くいくことはほとんどありません。
行き詰ったときには、冷静に自分を見つめ何をすれば良いのか考え直すためにも、適切な気分転換をすることが必要です。
真っ最中にいる人にとっては先がないように見える就活ですが、いずれ終わりはきます。
一時的に休んだことで周囲においていかれることを心配したり、
自身に対して劣等感を抱いたりすることもあるかと思いますが、将来を左右するものだからこそ心身ともに元気な状態で最高の選択をしましょう。
また、もしかすると気分転換をしている間にやりたいことや夢が見つかる可能性もあります。
しんどい気持ちを抱えたまま就職活動に挑んでも、焦燥感ばかりに押しつぶされて本来の良さが発揮できないため、心から楽しいひと時を過ごしてリラックスすると、
その後自分にとっていい条件の会社から内定をもらうことができるかもしれません。
特に、日々面接ばかり受けているという人は忙しく動き回っていることで常に緊張状態が続き、心身ともに疲労しています。
緊張感を持って取り組むことも大事ですが、ずっとその状態ではしんどさが自分の許容量をこえてしまうのです。
リラックス方法を知っておくだけでも心の支えになり、しんどさを少しでも緩和してくれるため、自分なりの気分転換の方法を見つけておくといいと思います。
まとめ
今回の記事では就活がしんどい時の対処法について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
就活は書類作成や企業研究、面接準備などで多忙な日々が続いて憂鬱になってしまうときがたくさんあると思います。
緊張する場面も多く、内定がもらえないと自己肯定間が希薄になってしまうこともあり、精神的にはかなりつらいものだといえるでしょう。
そんな中で無理をしても成果が得られないだけでなく、心身を壊してしまうこともあります。
しんどいと感じるときは自分自身を振り返りながら、気分転換をすることも大切です。
頑張るときは頑張る、休むときは休む、といったメリハリをつけて、自分のペースで就活を進めてみてください。
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