タケノコは春の訪れを感じる食材として、古くから慣れ親しまれています。
地上に出たら一旬(10日)で竹になるほど成長が早いことが知られていますが、そのタケノコの栄養価や健康効果などが気になるところですよね。
では早速タケノコにまつわる雑学をご紹介していきたいと思います!
タケノコは野菜なの?
タケノコとして食べられる時期は、土から出て30日程度のわずかな期間だけ。
それ以上経過すると、硬い竹になっていきます。
成長すると硬い竹になることから、タケノコは野菜ではないと思われがちですが、実はイネ科の野菜なのです。
茎がストロー状になっていることがイネ科の特徴なので、竹がその仲間であることがうかがえますよね。
ちなみに、タケノコは産毛の生えた茶色の皮に覆われていますが、成長とともにこの皮が1枚1枚と剥がれ落ちていきます。
そしてこの皮がすべて剥がれ落ちるときには”竹”になっているそうです。
タケノコがダイエットやメタボに良い?
タケノコのカロリーは100グラムで約30キロカロリー。
食物繊維がたっぷりで低カロリーのうえ、歯ごたえもよく満腹感を得やすいので、タケノコはとてもダイエット向きな食材なのです。
タケノコに含まれている食物繊維は不溶性食物繊維なので、便通を良くする効果があるため腸内環境を整えてくれます。
また、その繊維質が体内で水分を吸収して膨張するために食べすぎを防いでくれる働きも期待できます。
そして塩分の排泄を促す成分により足のむくみをとる作用もあるのです。
そんなタケノコの調理法ですが、根本は硬いので炒め物や天ぷら、中央部は煮物や焼き物、穂先はやわらかく香りが強いので和え物や炊き込みご飯がおすすめ。
とはいえ、いくら低カロリーでも旬のタケノコはとっても美味しいので食べすぎには注意してくださいね!
タケノコの健康効果はあるの?
タケノコにはうまみ成分のアミノ酸がたっぷり。
おいしいのはもとより、疲労回復に効果があるといわれています。
そして茹でた時に出る白いつぶつぶがこのアミノ酸の一種なので、食べても害はないといわれています。
アミノ酸以外にも、カリウムをふんだんに含んでいます。
カリウムは、人体に必要なミネラルの一種で、腎臓でのナトリウムの再吸収を抑制して、排出を促進するために血圧を下げる効果があるので、塩分の摂りすぎを気にされている方にはとっても適した食材。
また先述したとおり、タケノコは食物繊維の塊なので
便秘や大腸がんなどの予防に効果があります。
なお、タケノコのアクとえぐ味の元は、主にシュウ酸とホモゲンチンジン酸です。
シュウ酸は結石の原因物質なので、再発などを気にされる方は体内への吸収を抑制するカルシウムと一緒に食べると良いでしょう。
このようにカルシウムがえぐみのもとに効果があるからカルシウムを多く含んだ米ぬかがアク抜きに使用されるのですね。
タケノコの仮性アレルゲンの注意は?
仮性アレルゲンとは、食品中にアレルギーと同じ症状を引き起こす化学物質が含まれていて、その成分が直接作用することいいます。
つまり、食べ物に含まれる化学物質によってアレルギーの症状がでてしまうのです。
タケノコにもかゆみや蕁麻疹を引き起こすセロトニンや、血管の拡張や喘息症状を引き起こすアセチルコリンといった仮性アレルゲンを引き起こす化学物質が含まれています。
ただし、仮性アレルゲンが強い反応を起こすことはまれなので厳密な除去食を必要とすることは少ないといわれています。
また大量摂取したときに症状が強くなりますが、その症状は必ずしも毎回起こるとは限らないことが特徴です。
症状を抑える対策としては、新鮮な食材を調理に使用すること。
また加熱処理のうえ、湯切りとアク抜きを十分にすることも重要なのでぜひお試しください。
まとめ
春になると新しい生活環境となり、五月病になる方も珍しくありません。
実はタケノコに含まれるチロシンという成分は脳を活性化してやる気がでる効能があるので春に旬のタケノコを食べるということは道理に適ったことなのですね。
これからますますおいしくなるタケノコで、身も心も春の味を満喫してくださいね。
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