地球温暖化もあって、最近はとにかく暑い!
7月23日ころが「大暑」、つまり暦の上では一年間で最も暑くなる時期だと言う事ですが、もはや、5月中旬で気温30℃以上になる地域もあったと記憶しています。
古き良き時代には、季節とともに生き、季節を楽しむということだったのでしょうが、これからは未来に向かって、亜熱帯地域になっていくのではという感じです。
“四季”ではなく“二季”が標準となってしまうかも?
と言いつつも、暑い!ただただ熱い! こんな時には「暑気払い」というのが、とても大切になってくるのではないでしょうか?
更にはもう一度『大暑』の意味や由来を理解し、暑気払いに徹して行けば、逆にへこたれることなく、季節を乗り切れるかも? ということで、今回は、これらについてご紹介します。
7月23日ころ大暑(たいしょ)の意味は?
『大暑(たいしょ)』の意味は、暦の本である「歓喜宝歴」には、次のように定義されています。
曰く、大暑とは「暑気甚だしく大暑といわれる。
腐草化為蛍土潤溽暑大雨時行(ふそうかしてけいどとなり、じゅんじょく、しょたいう、ときにおこなう)」 漢文でしょうか?
つまり、腐った草が篤さ(あつさ)に群れて蛍となり、土は潤い(うるおい)しめり、時々にわか雨が降るという意味です。
大暑というと、12番目の節気の始まる日から、次の立秋迄の期間を意味します。
しかも、大暑がいつになるかは「年(とし)」によって異なって来ます。
理由は、太陽の位置によって日を決定するからで、太陽黄経が120°になると大暑が始まります。
地球は、太陽の周りを365.6・・・日かけて運行しますから、年(とし)によって、太陽を地球から観測すると基準の点に来る時間がずれてきます。
暑気払いの食べ物は?
この時期になると、「暑気払いにいこう!」ということで、キンキンに冷えたビールでも飲みに行こうとなりますが、「暑気払い」とは
“暑さの厳しい夏場に、ひんやりとした冷たい食べ物や身体を冷やす効果をもつ食材、または身体を冷やす作用を有する漢方などを用いて、体内に溜まった熱気を取り去ること”をいいます。
『暑気』というように、暑さや熱そのものに限らず、弱った気(エネルギー)を元に戻し、『元気』になろうということです。
身体を冷ます(さます)作用を持つ食べ物としては、胡瓜(きゅーり)、西瓜(すいか)、冬瓜(とうがん)、苦瓜(にがうり:ゴーヤ)、南瓜(カボチャ)などの瓜類があり、これらは、夏に“旬”を迎える食材でもあります。
身体を冷ますという意味では、ひんやりと冷たい氷食品も該当します。
日本の夏に欠かせないのは「かき氷」、「氷菓子」、「氷料理」でしょう。
清少納言は夏になると大好きな「かき氷」を食べて、暑気払いしていたといいます。
ただし、庶民には夢物語なので、手の届かない氷に見立てて作られた「水無月」という和菓子を楽しんでいました。
もう一つは江戸時代の夏の飲み物「冷やし甘酒」です。
井戸水で甘酒を冷やした飲み物。
当時庶民にとても人気だったようです。
甘酒は必須アミノ酸、ブドウ糖、オリゴ糖を含むので現代でも「飲む点滴」ともいわれる栄養ドリンクです。
まとめ
「暑気払い」といえば、もう一つ忘れていませんか? 大暑の期間には“土用の丑の日”が配されています。
また、大暑の日は別名「天ぷらの日」ともいわれます。
夏の暑さを乗り切るためには、精をつける食べ物として、ウナギと同様に「天ぷらを食べる」と良いと言われています。
キンキンに冷えた生ビールで「暑気払い」し、栄養たっぷりのウナギや天ぷらを酒の肴にすれば、精もつけられる! 一石二鳥じゃありませんか!
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