日本の企業はその9割以上が中小企業だといわれています。
そのため、経済活動を支えている中小企業のメリットとデメリットを知りたいと考える人も少なくないと思いますが、
それでも就活生のイメージとしては大企業のほうが待遇や給料もいいという意見が多いです。
しかし、中小企業には大企業にはない魅力やメリットがあるので、今回はそれらを詳しくご紹介しようと思います。
デメリットも掲載しておきますので、これから就活をする人、就活真っ最中の人は自分にとって大切なものは何かを考えながら読んでみてください。
中小企業に入社するメリット!
中小企業は大企業と比べるとネームバリューや規模が小さく、劣っていると思われがちです。
しかし、その規模の小ささゆえに大企業よりも意思決定までの工程が少なく、早いスピードで物事を処理することができます。
雇用されている人数が少ないために、任される仕事の範囲が広く、やりがいを感じやすいというのもメリットの一つでしょう。
従業員同士やトップとの距離感も近く、アットホームな雰囲気が形成されやすいというのもあります。
もし少しでも悩んでいることがあれば、気軽に相談することができるほか、上司ともすぐに話し合いの場を設けることができ、会社全体としてコミュニケーションがとりやすいです。
人事異動や配置転換も少ないため、家族とはなれて単身赴任する必要性が少ないのも人によっては良いと感じるかもしれません。
大企業は全国に営業所や支店がある企業も多いため、若いうちは特に教育や昇進のために定期的に異動することがあります。
中小企業であればそうした各地に支店が散らばっているということもないため、
地元で暮らしていきたいと考えている場合はぴったりでしょう。
また、大企業と比べると出世や昇給が早い傾向があります。
大企業は未だ年功序列制度を取り入れている会社もあるため、いくら業績を上げてもなかなか出世につながりにくいケースがあるのです。
一方、中小企業は記述したように規模や人数が少ないため、自らの功績や実績によって社内全体に与える影響力も強くなります。
企業の売り上げに貢献できれば、その分評価されることもあるのです。
このように、中小企業にはさまざまなメリットが存在します。
中小企業に入社するデメリット!
何事もメリットだけというわけにはいきません。
中小企業のデメリットとしては給与や福利厚生の面で大企業よりどうしても少ない傾向にあることが挙げられます。
社会的に有名な大企業では、独自の保険制度や家賃・食事の補助、出産等へのお祝い金の支給、
さらには休日取得の方法で福利厚生を充実させているところもあるのです。
これを中小企業で行おうとするとどうしても業務が滞ってしまう部分があるため、待遇面においては不利だといえるでしょう。
しかし、大企業の子会社のような場合は母体となる企業から福利厚生といった制度を引き継いでいるところもあるので、
すべての企業が劣っているということはないと考えて良いと思います。
就活で中小企業を調べるのであれば、こういった点について特に調査してみるのも企業研究として有益です。
さらに、知名度的には大企業に負けてしまいます。
こうしたときにどんな不利益を負うかというと、例えば転職を考えたとき、
自身がその企業でどれだけ功績を出していたとしても、大企業の求職者が身近にいると、
採用担当者が前に務めていた企業を知っているか知っていないかで不利になってしまうことも考えられるのです。
ほかにも、住宅ローン審査の通りやすさや借り入れ金額などの信用性が関わってくる事項については大企業に勤める人よりも苦労することになるでしょう。
さらに、倒産やリストラのリスクもあり、安定性を求める就活生は大企業の求人へと流れがちです。
もちろんそうした問題は大企業にもありますが、中小企業は小さな景気の変動に弱く、あっという間に経営難になってしまう可能性を否めません。
中小企業に入社に向いている人は?
中小企業の入社に向いている人の特徴としては、社会人として早く成長したいと思っていること、
自分の能力に応じた仕事をしたいと思っている場合があげられます。
中小企業は決められた工程をただこなしていくのではなく、
臨機応変に対応しなければならないときもあるため、必然的に成長の機会が大企業よりも多いです。
個人に任される仕事の幅も広いため、仕事で成果を挙げることでそれなりの対応をしてもらえるため、
どんどん自分を磨くことができる点も魅力になっています。
さらに、転勤が少ないこともあり、その土地で暮らしていきたいと考えている人にはちょうどいいでしょう。
こうしたことに当てはまらなくても、企業によって業務体制はさまざまなので、下調べをして気になった企業にアプローチしてみるのも就活では大切なことです。
まとめ
中小企業は幅広い体験ができ、自分自身を磨きやすいというメリットがある一方で、
規模の小ささから大企業のような安定感にかけるというデメリットもあります。
しかし、中小企業と一括りにしていますが、それぞれの企業によって特徴は異なるため、
きちんとした調査や選考・面接を通じて自分の適性と合うかどうかを見極めることが重要です。
就活はうまくいく人もいればうまくいかない人もいます。
うまくいかない人はその大半が条件を絞りすぎていたり、狭い視野でしか考えられていなかったりするので、ぜひ広い視野で進めていってくださいね。
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