無花果(イチジク)は昔田舎の方では各家にかならず無花果(イチジク)が植えられていたのを覚えております、
生で食べても美味しくなかったですが、「不老不死の果物」と呼ばれる無花果(イチジク)は水溶性食物繊維の一種である「ペクチン」が含まれています。
ペクチンは水分を保持する性質があることから、小腸において、栄養素の消化吸収スピードを遅らせるのに役立ちます。
無花果(イチジク)には花が咲く?禁断の果実と呼ばれる理由など調べて見ました。
無花果(イチジク)の歴史は?
「イチジク」は、クワ科イチジク属の落葉高木で、その果実のことを言います。
原産地はアラビア南部。
13世紀ころにペルシャを介して、インド、中国へと伝わったと言われています。
「イチジク」が日本に伝来したのは1591年に長崎県天草に縁のある神父が、ポルトガルのリスボンから伝えたとされ、天草は日本でのイチジク発祥の地とされています。
伝来当時の日本では、はじめは「唐柿(からがき)」、「南蛮柿(なんばんかき)」、「唐枇杷(とうびわ)」などと呼ばれていました。
その後、中国から「無花果」という漢字が伝わり、日本語ではこれに「イチジク」という熟語訓を与えています。
ちなみに、「無花果」とは、花を咲かせずに実をつけるように見えることに由来しています。
日本に伝来した当初は、薬樹としてもたらされたと言うが、やがて、果実を生食して甘味を楽しむようになり、
挿し木で容易に増やせることも手伝って、手間のかからない果樹として、家庭の庭などに広く植えられるに至っている。
無花果(イチジク)には花が咲く?
「無花果」とは、花の無い果実という意味で、実際にイチジクの木の枝に花らしい花が咲く事はありませんが、
もちろん花はあるんです! でも、花は実の中に隠れて咲くという変った仕組みになってます。
イチジクの実をよく見ると、内側に空洞のある袋状になっていて、この内側に小さな花がたくさん並んでいるのです。
ただし、花と言っても、花びらはなく、花とは思えない姿をしています。
これは「隠頭花序(いんとうかじょ)」と呼ばれています。
従って、一般に食用にされている実の部分は、植物学的には果実ではなく、“花軸”が肥大化したもので、
つまり私達はイチジクの「実」ではなく、「花」を食べていたんですね。
禁断の果実と呼ばれる理由とは?
禁断の果実と言えば、「旧約聖書」の創世紀に記された「アダムとイブ」の神話です。
神から「食べてはいけない」と言われた禁断の果実を口にしたことで、エデンの園から追放されます。
この禁断の果実とは、「リンゴ」とされていますが、創世紀には「果実」とあるだけで、リンゴとは書かれていないそうです。
一方で、アダムとイブが果実を食べた後に、イチジクの葉で裸を隠したことから、キリスト教徒や聖職者の間では、「禁断の果実=イチジク」と考えられています。
リンゴはギリシャ神話で魅惑の象徴とされているため、間違った説が広められたようです。
イチジクの効能は?
イチジクは「不老不死の果実」といわれる程、実も葉も薬効と栄養価が高い果物です。
イチジクの果汁から抽出された、抗がん物質「ベストアルデヒド」は“癌”に効果的だと言われています。
その他にも、食物繊維のペクチンを含んでいるため、腸の働きを活性化するとか、酵素が含まれているので、
飲酒後に食べると二日酔いになりにくいとか、消炎、酸化防止、動脈硬化予防など、その効果は絶大です。
まとめ
良く熟したイチジクは、その実を1日に2~3個食べれば、効能が得られると言いますが、
未熟な実を食べると、効果がないどころか、毒性もあり、胃が痛んだり、食欲をなくしたりすることがあるので気を付けるべしと言います。
人間の成長も、「無花果」の成長も、どこか共通点がると思いませんか? 気を付けましょう!
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