「銀杏(ぎんなん)」と言えば、“茶碗蒸し”にいれたり、油で揚げた銀杏を松葉で刺して、酒のつまみにするとかが思い浮かびます。
その一方で、秋のイチョウ並木の下の、道路に落ちている“実”からでるトイレ臭は堪りませんが、やはり、銀杏は秋の味覚の代表の一つです。
今回は、この「銀杏(ぎんなん)」の色々についてご紹介します。
イチョウの木にはオスとメスがあり実がなるのはメスだけ、イチョウの実がなぜ臭いのかなど調べて見ました。
銀杏(ぎんなん)はイチョウの木のメスだけ?
イチョウの樹の葉が、黄色くなると、いよいよ「銀杏(ぎんなん)」の季節が到来です。
木に付いている間は良いですが、落下して表皮が腐ると、その臭いは堪りません。 まさにトイレ臭そのものです。
こういった訳ですから、あまりスマートな食材とは言い難いですが、秋の代表的な食材の一つであることに間違いありません。
ところで、銀杏をよく視ると、細長いお椀を向かい合わせたような「二面体」の実と、
笹の葉を三枚向い合せたような「三面体」の実の二種類があることをご存知でしょうか?
『オスの銀杏』は「二面体」、『メスの銀杏』は「三面体」です。
樹に成っている実は、オスが96~97%、メスは3~4%です。
各々実を植えると、発芽しますが、オスの実から育ったイチョウの樹には、実が付きません。
メスの実から育ったイチョウの樹には、イチョウの実が付きます。
つまり、「銀杏」の実にも、オスメスがあり、そこから育った樹木にも、オスメスがあり、
当然にメスのイチョウの樹にしか、実は付きません。
オス・メスの区別はつくとは言われています。
オス樹の葉っぱには切れ込みがあり、メス樹のそれには切れ込みが無いとは言いますが、、必ずしもその通りとはいかないようです。
銀杏(ぎんなん)が臭い理由は?
イチョウの美しさとは裏腹に、「銀杏」の実が放つ異臭と言ったら、中々のインパクト。
確かに秋の味覚としても美味しく食べられる「銀杏」ですが、なぜ強烈な異臭を放つのでしょうか?
実は、あの悪臭の原因は「銀杏」の皮にありあす。
「銀杏」の皮には、「酪酸」、「エナント酸」と呼ばれる物質が含まれていて、「酪酸」は人間の皮脂から発する汗臭い匂い。 「エナント酸」は腐った臭いを放つ油のような液体です。
従って、この二つの酸が混ざり合うことで、あの強烈な臭いが発生すると言う訳です。
銀杏の食べすぎには注意は?
銀杏は種の中の仁(じん)と呼ばれる部分を食用にしています。
仁には、脂質、糖質、蛋白質、ビタミン類、鉄分、カリウムなど多くの成分を含んでいます。
ただし、中毒性の物質も含んでいるので、食べる際には注意が必要です。
子供だと5~6粒摂取しただけで、中毒を起こす場合もあります。
大人の場合は肝臓に解毒酵素があるとは言っても、健康状態によっては5~6粒で中毒症状を起こすと言います。 食べ過ぎには注意が必要です。
イチョウは「生きた化石」?
イチョウは原始的な「裸子(らし)植物」で、葉の形も、受精の仕組みも独特です。
全盛期は中生代と言われ、特に熱帯の気候が安定していた“ジュラ紀”に栄えたと考えられます。
その姿は、こんにちに至るまで、あまり変わっていないため「生きた化石」とも呼ばれています。
かって、イチョウの葉や実は、草食恐竜たちの大切な食糧だったのかもしれません。
まとめ
銀杏には中毒性の物質が入っている。 とは言っても、加熱処理すれば大丈夫だなんて思っていませんか。
銀杏の毒素は加熱処理しても、緩和もせず、消滅もしないそうです。
美味しくても食べ過ぎは止めましょう。
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