梅干しと梅漬け。
これらは、似て非なるものだそうですが、正直、今までそんなこと考えたこともありません。 では、どこがちがうの?
何がちがうの? その違いに何か意味があるの? ちがうといわれた途端、では今まで食べていたのは梅干し?梅漬け?どっち?どっち?
という具合で、今回は梅干しと梅漬けの違いについて調べてみましょう。
梅干と梅漬けの違いは?
梅干しと梅漬けの違い。 名は体を表すということで、両者には決定的な差があります。
それは、梅を干しているか、あるいは梅を干さずに梅酢に漬けたままにしているかということです。
(1)梅干しの見た目
・皮が乾いているし、実が凝縮されている。
・塩分濃度にもよりますが、塩をふいていることが多い。
・張りがなくやわらかで、しわが多くかつ深い。
(2)梅漬けの見た目
・水分を含み、ぽっちゃりしているし、且つしっとりもしている。
・瑞々(みずみず)しく、張りのある皮である。
・漬け込み具合にもよるが、柔らかいしシワが少ない。
この写真のように梅干しと梅漬けってこんなもんなんだと感ずると個人的には、
梅干しも梅漬けも、大差ないかなと思いますが、でも世間には、その差を感じ取っている方もいらっしゃるようです。
その方がおっしゃるところの『味と風味の違い』を書いてみました。
⦁ 香りの違い: 梅干し独特の酸味と塩の利いた匂い、そして梅干しにしかない濃縮された香り? 対して、梅漬けは瑞々(みずみず)しい、フルーティーな香りですが、年々置くごとに徐々に薄れてくるそうです。
⦁ 食感: 梅干しは、ねっとりもったりで、粘りがあって、まとわりつくような感じ。 梅漬けは、瑞々(みずみず)しくて、柔らかく果肉がぷるん、ぽってりしている?
⦁ 味: 梅干しは酸味も塩味も凝縮された濃厚な味わいで、梅漬けは水気が多いので、大味といった感じのようです。
塩梅(あんばい)の意味や使い方は?
塩梅(あんばい)には、いくつかの意味と使い方があります。
①料理の味加減をいい、「吸い物の塩梅をみる」などが使用例です。
②物事(ものごと)の具合、調子、加減をいい、「いい塩梅に席が空いていた」などと使います。
③ほどよく物事(ものごと)を処理すること。 「適当に塩梅しておけ!」です。
④体の具合、健康状態をいい、「今日の体の塩梅はいかがですか?」などと言います。
本来の「塩梅(あんばい)」の意味は、「塩」と「梅酢」です。
食酢がまだなかった時代は、「塩」と梅を漬けたときにできる「梅酢」を使って料理の味付けをしていました。
「塩」と「梅酢」の絶妙なバランスが、料理の旨さを決定したことから、「塩梅はいい」と言ったのが語源のようです。
いいあんばいだね 方言なの?
「雨も晴れたし、いい塩梅(あんばい)だね!」というように、「塩梅」は日常会話でもよくつかわれます。
地域によって「塩梅」の意味が変わる事は無いので、方言ではなく、全国共通語になります。
なお、和歌山弁などでは、「塩梅やったってよ」=「うまい具合にやってあげてね」とか、「塩梅できてらして」=「上手にできているじゃないか」というように独特な言い回しの地方は有ります。
梅はその日の難逃れの意味や使い方は?
“うめはそのひのなんのがれ”と読みます。
朝、梅を食べれば、その日一日、災難から逃れることができるという意味です。
ここで言う、梅とは「梅干」のことで、梅に含まれるクエン酸は疲労回復や殺菌効果があるので、病気予防になること、
さらには腸の調子を整える作用もあるので、毎日欠かさず食べた方が良いという諺(ことわざ)です。
まとめ
「梅干」と「梅漬」。
似ているようで似ていないこの二つ。
それでも、これが話題になるほど梅が日本人の健康を支えてきたことは明らかです。
まあ、塩梅よく過ごせればそれでよいではありませんか?
コメント